 |
| シエテ・デ・アブリルの子供たちの中でも、カルメンという少女は特別な存在である。彼女の周りには、いつも希望のかけらが漂っている。「カルメンはリーダーなんだよ。目も覆いたくなるような逆境の中でも希望と喜びを絶対に忘れない。すごいよね。」とシンは言う。そんなカルメンがシンに打ち明けた彼女の夢とは、いつか、村のすべての友達が“本当の家”に住むこと。カルメンと交わした約束を、シンはいまだ頑なに守っている。 |
| 「カルメンの家を建てるまで、僕はほかの事は何もしないでそのことだけにすべての時間を使うって約束したんですよ。」 |
| メリー・ワシントン大学卒業後、医学部進学の延期を決意したシンは、2009年現在、カルメンとの約束を果たすため、SHHの活動を全米規模に広げ、年間1000人の人材をホンジュラスに派遣するという目標に向けて全米を駆け巡っている。また一方でシエテ・デ・アブリルの子供たちの新しい家の建築現場でともに泥まみれになって土地を整地し、柱を立て、屋根を葺きながら、着実に目の前の目標に向かって全力を尽くしている。 |
 |
 |
| 村を発つ日。カルメンがシンにあてて一通の手書きの手紙を渡した。そこにはこれまでのシンとSHHの活動への感謝の気持ちがつづられていた。作業の途中で予算が尽きてしまい、カルメンの家まで建てることができなかったと言うのに…。シンの目に、涙は止まることなくあふれてくる。 |
 |
 |
 | 藤山シンの最大の武器は、道を描く力である。たとえば経済難でつぶれそうな孤児院を守るためにお金を集めたい。大学生で何も手持ちの札のない彼は、大学で慈善団体の資金の仕組みを学ぶクラスを履修し、そのクラスそのものをチャリティ団体として機能させてしまう。たとえば、子供たちの飲んでいる水がひどく汚れている。すると彼は大学の春休みを利用して水の蒸留技術を学びにミシシッピまで飛んでいく。
実現したいこと → やるべきこと。
非常にクリアかつ、直線的なのである。
メリー・ワシントン大学のスタトン教授は藤山シンについてこう表現する。「シン・フジヤマは、その小さな体の中に核燃料並みのスピリットをもった巨大な力そのものだよ。彼が正しいことをやろうと決めたら、目の前の山をも動かすだろうね。」 |
| その力は人をひきつけてやまない。シンの出身校、メリー・ワシントン大学では、おそらく彼を知らない学生は少ないだろう。そしてSHHのメンバーや何らかの形でSHHの活動に協力している誰に聞いても、そのきっかけはシンである。SHHメンバーのひとりレイチェル・メイソンさんはこういう。 |
| 「大学に入りたてで、ただなんとなくブラブラとキャンパスを歩いていたら、たまたまシンがチラシを配っているところを通りかかっちゃったのよ。もう、そうしたら誰も素通りなんてできないわよ(笑)。シンの話すエピソード、シンが見せてくれる写真、気がついたら私、涙を流していたわ。」 |
| 藤山シンは波を起こし、目指す方向に、波動を伝えるのである。まっすぐに、クリアに。
|
 |
 |
| そして、話は再び2007年9月に戻る。今、シンの救いたい子供たちが、ハリケーンに襲われようとしている。周りにテレビなどあるわけも無く、子供たちはきっと、どれだけのことが身に迫っているかも知らぬまま、今頃はダンボールとトタンでできた家の中で刻々と強くなる風や雨になすすべも無いだろう。目的はひとつ。子供たちの無事を確保すること。そしてシンの頭の中で目的に向かってクリアな直線が描かれる。今、するべきことはひとつ。シンは小さなスーツケースひとつに入るだけのものをつめて、一度も振り返らずにドアを出て行った。 |
| 台風の目にまっすぐ向かう、この青年。彼と初めて会ったときの、風貌と不釣合いな印象がどこから来たのか、ようやくわかった気がした。巨大な力をたくわえた暖かい空気の流れを回りに携え、それでいて、その中心は穏やかで真っ青な空がはっきりと見えている。 |
| 藤山シンこそ、台風の目なのである。 |
 |
 |
どうでしたか?藤山シンさんの、熱い、まっすぐなスピリットが元気を運んでくれますよね。はだしやは熱い心の藤山シンさんとStudents Helping Hondurasを応援します!
ただいまはだしやではおすすめ商品として「Eco Pouch」をピックアップ中。こちらの記事でお伝えしたホンジュラス、シエテ・デ・アブリルの女性たちの手で作られた世界でたった一つのポーチです。このポーチがひとつ売れることにより、5人家族の1週間ぶんの生活費になるとのこと。製作者の女性たちはこれまでに自分の収入というものを手にしたことがなく、初めて自分たちの足で歩みだした一歩にキラキラと瞳が輝いています。詳しくはこちらをごらんくださいね。 |
■ プロフィール
CHARI (チャリ) |
 |
| ラジオパーソナリティ、MC、イベントプロデューサーとして、NHK、FM東京など各メディアに携わる。2000年1月渡米。D.C.近郊のメリーランド大学でパブリックリレーションズを学ぶ。2児の母。もって生まれた野次馬精神で、パワフルにアメリカンライフをエンジョイする人たちをどこまでも追跡中! |
|
|
 |
|
|